第11話 「プロジェクトBH」(余り)
■スカイ・マンタを援護するため、SARTはW.アローとW.ウォーリアーで出撃。アローとウォーリアーは、オーガのビームライフルをかわしながら、攻撃を当てつつ、オーガの注意を引き付ける。そこにスカイ・マンタがオーガの後ろから急接近していく。あるところで、折りたたんでいた強制回収ユニットが広げられる。すると、オーガはマンタの方向に振り向き、ライフルをマンタに向けた。イロズキ、「やらせるかっ!」とウインド・アローからミサイルが放たれる。背中にミサイルを受けひるんだオーガに、次の瞬間、巨大なUFOキャッチャーのようなユニットが激突し、衝撃でオーガはライフルを取り落とし、胴体と左腕をユニットにガッチリと挟み込まれて宙に吊り上げられた。

 W.アローはそのままマンタと共に飛行。何かあった場合に備える。W.ウォーリアーは帰還。

■オーガは何とか強制回収ユニットから逃れようともがくが、ガッチリと挟まれていて容易には外れない。すると、オーガは今度は、オーガとマンタをつないでいるユニットのアーム部分を、空いている右手でガンガン殴りつけ始めた。火花を散らし、きしみを上げるユニット!

■もう少しで海、というところで、とうとうアーム部分が破壊されオーガは落下。バランスを失ったマンタも墜落する。起き上がったオーガは墜落したマンタに近づいていく。そこに空からアストロナイトが降り立ち、オーガを後ろから羽交い絞めにした。

《アストロナイトVSバトル・オーガ》

 オーガの怪力に跳ね飛ばされたアストロナイトは、すかさずメテオ・ブレードを飛ばした。しかし、オーガの強固な装甲はメテオ・ブレードを受け付けない。次にA.ナイトは光線技を放つ。するとオーガの腹部に内臓されているバリアー発生装置が開き、強力なバリアーを展開、これも防ぐ。

 その頃、バトル・オーガ管制室では、エンジニア達がオーガを操っている信号の発信地の特定に成功。連絡を受けたイワオとギンが直ちに宇宙人の制圧に向かう。

 A.ナイトは再び肉弾戦を挑んでいくが、やはりオーガに圧倒され組み敷かれる。オーガは背中からハンド・アックスを引き抜き止めを刺そうとするが、そこはW.アローの援護で何とか窮地を脱する。するとそこで突然オーガが活動を停止した。イワオとギンがボリゾイ星人の秘密基地に踏み込み、星人を射殺したのだ。

■人間の姿に戻ったワタルは、パラシュートを背負ったまま、完全に動きを停止して巨大な神像のようになってしまったバトル・オーガを呆然と見つめる一人の男の姿を見つけると、声を掛けた。

ワタル:「ソノダ特務官ですね?」

 男はワタルをちらりと見ると、再びオーガに視線を戻して言う。

ソノダ:「ああ、そうだ。君は?」
ワタル:「やっぱり。ご無事で何よりです。僕はSARTの隊員で、ホシゾラ・ワタルと申します。」
ソノダ:「そうか・・・SARTの・・・。君たちには大変な迷惑をかけてしまったな。申し訳ない。」
ワタル:「いいえ、そんなことは・・・ああいった不測の事故に対処するのも我々の当然の任務ですから。」
ソノダ:「そうか・・・大変なのだな・・・」
ワタル:「でも、BH計画はやはり中止になるんでしょうね?」
ソノダ:「当然のことだ。これだけの大騒動を起こしてしまったんだからな。私も今の地位にはいられなくなる・・・」
ワタル:「・・・」
ソノダ:「しかし私は諦めないよ。いつか必ず怪獣用ロボット兵器を実用化してみせる。地球の安全保障のかたちがこのままでいいはずがないんだ。あんな、訳も分からない赤い巨人に頼りっきりの状態で・・・」

 そう言うと、ソノダはワタルの顔を正面から見据えた。ワタルはなぜか動揺していまい、何も言葉を返すことが出来なかった。
(第11話おわり。ストーリーズへ。)