第10話「奇跡の生還」
■太陽系に最も近い恒星系にある星に調査に向かった長距離航行用宇宙船“アシタカ”にトラブルが発生、通信が途切れてしまう。

■それから7年後、既に帰還は絶望視されていたアシタカが突然地球に戻ってくる。パイロットのナミカワとサノも生きていた。アシタカは9年前、流星群に突入してしまい、航行不能になり宇宙を漂っていたが、偶然近くを通りかかった異星人の船に救われ、食料と修理用品を分けてもらっていたのだという。

■二人はたちまち時の人となり、奇跡の生還を果たした男達としてもてはやされる。。

■しかし一週間後、生き残った宇宙飛行士の一人であるサノが突然自殺する。さらにもう一人のナミカワも、IDAの特別防衛センターに忍び込み、破壊工作を試みるという異常な行動に出て、身柄を拘束される。

■実は二人の宇宙飛行士はただ単に異星人に救われたわけではなかった。二人を救ったベトレイ星人たちは、命を救う代わりに、二人に自分達の地球侵略の先兵として働くことを要求してきた。そして、自分達の宇宙船団が地球に着くまでに、地球の防衛拠点施設を爆破しておかなかったら、二人の体内に埋め込んだ超小型爆弾を爆発させると言って脅した。サノはそのことを苦にして悩んだ結果自殺したのだった。

■ナミカワの体に埋め込まれた爆弾を探すため、CTスキャンが行われるが、それらしいものは見つけることができない。さらに自殺したサノの遺体を解剖し、より念入りな探索が行われたが、ついに二人の体の中の爆弾を見つけるとは出来なかった。

フブキ:「いくら超小型と言ったって、これだけ精密に検査して何も見つからないはずがないです。おそらくベトレイ星人たちの話は単なるハッタリでしょう。サノさんが自殺してしまったことが悔やまれます。自殺する前に我々に打ち明けてくれていれば・・・」

■来たるべきベトレイ星人との戦いに備えるため、SARTはナミカワからベトレイ星人の技術力や戦力について話を聞くことにする。しかし、話をしている間にナミカワが突然苦しみ始めたかと思うと暴れだし、体が膨れ上がって異形の巨大な怪物になり、防衛センターは大混乱に陥る。(怪獣画像)しかも同時にベトレイ星人の宇宙船団が地球に近づいているという報告も入る。(ベトレイ宇宙船)ワタルは極度の混乱の中、アストロナイトに変身する。

《アストロナイトVSブロキラ》

 一方、他のSART隊員達はウインド・ウォーリアーで出撃。激闘のすえ宇宙船団を退け、地球は何とか難を逃れるのだった。

■この事件の一週間後、アシタカの後継機である長距離宇宙船“トビタカ”が、αケンタウルス恒星系の第13惑星の地表への着陸に成功し、世間はそのニュースで沸いた。トビタカのパイロット二人は、一週間滞在し惑星の環境調査を行ったのち、再び4年間かけて地球に帰還する予定である。

  彼らが地球への帰路で、流星群や悪質な宇宙人に遭遇しないことを、心より祈る。
                                   
                           
(第10話おわり。ストーリーズヘ)