* アストロナイト/物語の背景 *

 この世界とは別の、しかし似たような世界。違うのはこの話の舞台となる世界の宇宙では、多くの知的生命体が
銀河系ごとに存在しており、互いに交流し、争い、影響しあって"星間社会”とでも言うべき文明を発達させていると
いうこと。
ただし、すべての銀河系がその星間社会に組み込まれているというわけでは勿論ない。むしろ本当に交
流しているのはほんの一部地域であり、宇宙の大部分は、まだ未開の地として放置されており、知的生命体が存
在するのかどうかも分からないというのが現状である。そんな中、"列強”とでも言うべき文明の一際進んだ星々は、
そんな宇宙の未開の地を探検し、移住したり資源を採掘したりするのに利用価値ありと判断した星は、自分たちの
ものとして所有してしまうという活動にいそしんでいる
まあ、人類の歴史における「大航海時代」みたいなものだと
思ってくれればいい。

 この宇宙にも、もちろん地球は存在する。人類が高度な文明を誇り、繁栄を遂げているのも同じ。しかし、高度な
文明というのは、あくまで地球レベルの話で、宇宙レベルで言えばまだまだ野蛮人である。太陽系は、宇宙の文明
の中心地からは距離的に大分離れているため、まだ異星人との交流はさほどなく、もし地球にたどり着いた異星人
がいたとしても、それらは大抵、自分達より文明の遅れている生物がいたら、力の差を見せつけて屈服させてやろ
うとしか思わない、宇宙の荒くれ者だったりするので、地球人にとって異星人は、どちらかというと「悪者」「侵略者」
という印象が強い。年々増加する異星人関連のトラブルに対処するため、各国は共同し、惑星間外交機関(IDA)
設立、異星人に関する情報の収集、異星の技術に対抗するための兵器や航空技術の先鋭化に力を注いでいる。
 ちなみにIDAの一番重要な部署は悪質宇宙人対策局で、独自の捜査権を持ち、地球に忍び込んで良からぬこと
を企む異星人たちを駆逐することを任務としているため、通称アストロポリス、APなどと呼ばれている。そして、APの
中でもとりわけ優秀な人材が集められ、最新鋭の兵器を駆使して、常に対異星人戦線の最前線で活躍するチーム
がある。それが、特別武装遊撃チーム(SART)である。